会計社会学 近代会計のパースペクティヴ

著者名 堀口 真司(著)
タイトル 『会計社会学 近代会計のパースペクティヴ』
出版社 中央経済社 2018年10月
価格 5832円 税込

紹介

あらゆるものが市場を通じて取引されようとしている現代社会においては、人々の生活の全過程が会計による認識の対象として構成されつつある。その意味において、会計の無い現代社会というものは、もはや想像することすら難しいと言える。こうして、会計を社会の基礎言語と見なす見方はすでに一定の市民権を得ているようであり、学術界においても、会計を言語と見立てた分析がしばしば見受けられる。

では、フランスの思想家ミシェル・フーコーが書き記していたように、人間社会というものが浜辺に現れた砂模様のように儚く消え去る定めであるとすれば、この会計的な営みは、果たしてその中にどのように捉えられることになるのだろうか。会計が現代社会に対して持つ意味が大きくなればなるほど、それは問われるべき問題として、私たちの前に立ち現われてくるに違いない。これが、本書を導く原動力であり、その成立から発展、そしてその限界を捉えようとする試みである。

【目次】

プロローグ
第1章 会計の科学化とその諸問題
第2章 科学的会計研究批判
第3章 計算可能な人間と空間
第4章 会計規制のトリレンマ
第5章 「法と科学」と会計の社会学
第6章 人類学における会計専門知識の影響
第7章 語りえぬモノ
エピローグ

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