企業文化 -生き残りの指針-


著者名 金井壽宏 監訳 E.H.シャイン 著 尾川丈一 片山佳代子 訳
タイトル 企業文化 -生き残りの指針-
出版社 白桃書房 2004年9月
価格 2800円 税別

書評

組織文化が変革を阻んだり、組織文化のおかげで変革の勢いがはずんだり、組織の発達段階に応じてある種の組織レベルの文化変容がおこったりする。とりわけ、合併などがあった場合には、複数の組織文化がぶつかることになる。

組織文化研究でも名高いE.H.シャイン(MIT教授)が、これら現実の問題を念頭に、組織文化のアセスメントの方法もあわせて記した著作の邦訳が本書だ。

組織文化に実践的な関心をもつ方々には、ぜひ手にしてほしいと思う。しかし、その際にお願いがひとつだけある。実際に自分がいる組織やかかわりのある組織において、事業経営との関連において組織文化がどうしても気になるという現実の問題をしっかり抱きつつ読んでいただきたいということだ。

経営学の現実のなかでの出来事であるのなら、どのような場合にも、つねに事業上の問題から入っていかないといけないというのが著者の立場だ。つまり、われわれは文化そのもののエクスパートではないので、組織文化をそれ自体のために、アセスメントするのは間違っている。組織がうまく変れない、正しい戦略なのに実施されない、組織が中年期に入り創業期のやり方では回らなくなった、熟慮のうえ合併したのに合併後の事業が不調だ、というような現実の問題を抱きつつ読んでもらうのに適した書籍だ。

また、著者が留学時代の恩師のひとりで、その研究の全容のなかに本書を位置付けたいと思ったので、やや長めの監訳者解説をつけたので、そちらも参考にしていただければ、幸いだ。

目次

第 1 部 企業文化の基礎
第 1 章 企業文化はなぜ重要なのか
第 2 章 企業文化とはいったい何か
第 3 章 企業文化は何を基に築かれるか
第 4 章 企業文化はどうすればアセスメントできるか

第 2 部 企業文化の実際
第 5 章 スタートアップ企業における文化の創造、進化、変化
第 6 章 変容
第 7 章 成熟企業における企業文化の動態
第 8 章 文化が出会う時
第 9 章 文化を真剣に考えるリーダーにとっての文化的現実