人的資源管理 ―理論と実践―(第3版)

著者名 ジョン・ブラットン ジェフリー・ゴールド 著 上林憲雄 原口恭彦 三崎秀央 森田雅也 翻訳・監訳
タイトル 人的資源管理 ―理論と実践―(第3版)
出版社 文眞堂 2009年6月
価格 3600円 税別

書評

本書は、 Human Resource Management(人的資源管理)論の数あるテキストブックのなかで、英国の大学において最もよく採用されているテキストブックの邦訳版です。分厚いテキストブックですが、人的資源管理の主要論点の全てが網羅されており、初めから順に読み進めていくと基礎から応用まで自然にステップアップできるよう、さまざまな工夫が凝らされています。

例えば、要点や重要概念をまとめた「本章の概要」・「キーコンセプト」、事例を紹介した「ケース・スタディ」や「人的資源管理の実際」のコーナー、これら以外にも、理解を深めるために設けられた「考えてみよう」、「深く学習するために」、「ウェブサイトへのリンク」、「人的資源管理を実践してみよう」、「グループ・プロジェクト」などの各コーナーが随所に挿入され、多面的な学習を各自で促進できるように工夫されています。訳語も平易で、意味がすぐ通じるようにわかりやすく翻訳されています。個々のトピックスについて、単にその表層を知るだけではなく、多角的で深層レベルでの理解が目指されているのが本書の最大の特徴です。

研究論文の執筆において必須プロセスともいうべき「深く考えてみること」、「新たな視点で物事を捉え直してみること」が、一体どういう意味で具体的にどんな作業をすればいいのか知りたい、とお考えの一般大学院生・MBA生の皆さんには、うってつけの一冊です。

目次


第1部 人的資源管理の論点
 第1章  人的資源管理の特性
 第2章  戦略的人的資源管理
第2部 人的資源管理のコンテキスト
 第3章  人的資源管理のコンテキスト
 第4章  労働と作業組織
 第5章  衛生と安全
第3部 人的資源管理の諸施策
 第6章  人的資源計画
 第7章  募集と選考
 第8章  評価と業績管理
 第9章  報酬管理
 第10章 人的資源開発
 第11章 従業員関係
 第12章 組合-経営関係
第4部 評価コンテキスト
 第13章 人的資源管理の評価
 第14章 結論 ―人的資源管理の将来―
付録 専門用語集、人名・事項索引