留学経験者の声 橋爪 聖 さん

KIBERプログラム7期生 橋爪 聖 さん

派遣先大学:ワシントン大学
派遣期間:2018年9月~2019年6月

アメリカのワシントン大学に留学していましたKIBER Program7期生の橋爪聖です。ここでは私が留学を決意した経緯や留学先での学びについてお話させていただきます。

私は留学前から、「将来は多国籍企業で世界を股にかけて活躍する」という目標を掲げ、ベトナムでのボランティア・インターンシップや台湾での英語ディベート合宿などの機会を通して国際的な経験を積んできました。海外の大学生と交流を深めていく中で自分の未熟さを痛感すると同時に、「もっと英語で私自身の専門性を探究し、どんな人とでも協働できる国際競争力を身に付けたい」と思い立ち、大学3年生からKIBER Programに参加して、大学4年生からのアメリカ・ワシントン大学留学に挑戦しました。

この留学を通して得られたことを突き詰めると、「国境や言葉の壁を超えて粘り強く協働するタフさ」「世界中に広がるかけがえのない友人とのネットワーク」の2つに集約されます。

まず1つ目ですが、ワシントン大学の講義は、グループワークが多く、世界中から集まる学生と英語で協働して成果を出すことが求められます。留学中には複数のプロジェクトに取り組みましたが、当初はこのグループワークに苦労しました。始めはお互いのことを知るのに時間をかけるのが一般的な日本のスタイルに慣れていた私にとって、最初から効率的に課題にチャレンジしていくアメリカのスタイルに最初は戸惑いました。思うように自分の力を発揮できず悔しい思いをすることもありましたが、留学を通して粘り強くチームメイトとコミュニケーションをとり続けることで徐々にアメリカのスタイルにも慣れていくことができました。留学中最もハードだったコンサルティングの実践演習では、アメリカ人チームメイト2人と日夜市場調査と成果物の作成に没頭し、最終成果物発表では、実際にクライアント企業のオフィスに足を運んで、代表や上役を前にプレゼンテーションを行いました。このプレゼンテーションでは、大きなエネルギーと時間をかけて作成した成果物に対して、代表からお褒めの言葉をいただくことができ、計り知れない達成感を得ることができました。常に学生ではなく”プロフェッショナル”であることを求められる厳しい講義が多いですが、異国の地で仲間と知恵を絞って一つのものを作り上げる経験は大きな自信に繋がると確信しました。

2つ目ですが、約1年という比較的長い期間海外に滞在するなかで、世界中に広がる友人とのネットワークを築くことができました。元々、国籍や言語に関係なく人と交流することが大好きであったため、留学中も積極的に人と交流することを心掛けていました。具体的に実践したことといえば、月に1度私が手巻き寿司を振る舞う、寿司会を開催することでした。講義を通して知り合った友人やこれから神戸大学に留学をする友人、その彼らの友人など幅広いコミュニティから毎回15-25人ほど人を招いて多くの人と寿司を囲んで交流できる場づくりを楽しむことができました。普段の学生生活でも講義が終われば、友人と出かけたり、図書館で日夜課題に取り組んだり、週末には集まって夕食を共にしたり、時には将来の展望についてもざっくばらんに話し合う中でかけがえのない友情を築くことができたと思います。グローバル化がますます進む世の中で、留学中だけで終わるようなものではなく、これから先も再会したい、成長した姿を見せたい、どこかでまた一緒に協働したいと思わせてくれるような友好関係を多く築くことができたのは、間違いなく一生の財産になると感じています。

留学終了直後も「多国籍企業で世界を股にかけて活躍する」という目標に近づくため、製造販売を営む外資系企業での長期インターンシップに挑戦しています。留学中の講義で身に着けたハードスキルや異文化の中で協働をしていくのに必要なソフトスキルが、仕事で活かされていると日々実感しています。

海外留学に少しでも興味のある方は是非留学をするという決断をしてみてください。日本を離れる1年間という時間が長く不安に感じられるかもしれません。留学にかかる費用が不安かもしれません。しかし、一旦腹をくくって決断するとそれを実現させる、乗り越えるために事は運んでいくと思います。神戸大学経営学部のKIBER Programでは留学期間も含めて4年で卒業できる制度や留学前の1年間英語で経営学を学ぶことのできる体制に加え、奨学金制度の案内や相談できるKIBERのOBOGなどの充実したサポートを享受することができます。人生という大きな枠組みで捉えると1年間の留学は短すぎるくらいです。是非留学に挑戦して、一生心に残る、これからの人生の糧となるような貴重な体験をしてきてください。