日本のビジネス教育と人材育成-論点と課題- ♯2003・16の改訂版

要約

小稿では、わが国においてここ数年急速に普及しつつあるビジネススクール教育のあり方について、その主要な論点と今後の方向性を検討する。小稿の帰結は、(1)これまで学問的にほとんど議論がなされてこなかった「ビジネス教育論」という視角からの検討が、今後必要となること、(2)その際、ビジネススクールを展開している各国において、各国の事情がどの程度反映されてカリキュラムが構成されているか、またそれらの実務界へ対しての成果はいかようであるのか、国際比較を通じた検討が待たれているということ、この2点である。総じて、ビジネス教育の「グローバル・モデル」の希求ではなく、むしろ各国のビジネスが有している特殊事情、相対的意味にも配慮するというスタンスからの理論的・実証的検討が必要とされていることが示される。

キーワード
ビジネススクール、人材育成、日本的経営、ビジネス教育論

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上林憲雄

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