多国籍企業の対日投資とマスマーケテイングの展開―高度成長期のゼネラル・フーヅー

要約

本稿は、第2次大戦後の時代において、日本で活動した多国籍企業を取り上げる。第二次大戦後の日本における特徴は、経済社会的には、製造業の各産業分野において先進工業国へのキャッチアップを完成し、それらを凌駕していった点である。そのプロセスで高度経済成長が実現され、大衆消費社会が実現した。こうした大衆消費社会の形成に大きな役割を果たしたのが、食品多国籍企業である。1967年時点で、日本へ直接投資をしていた上述の133社のうち、14社が食品企業であった。本稿はそうした企業の日本におけるマスマーケテイング技術の導入プロセスを、国際人的資源管理の関連に注目して説明する。事例として、インスタントコーヒー市場に先発企業として参入した、ゼネラルフーヅ(General Foods Corporation)をとりあげる。

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桑原哲也

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