制度的企業家の概念規定: 埋め込まれたエージェンシーのパラドクスに対する理論的考察

要約

制度に埋め込まれながら制度を変更する制度的企業家とはいかに可能か。本稿はこの問いに挑む先行研究の批判的検討から、以下の代替案を示す。制度的企業家のエージェンシーは制度的断絶に対してアイデンティティをリフレキシブに繋ぎ留める内なる対話に発現する。そのため制度的企業家の行為戦略は多様な利害を取り込む関係的行為として理論化される。最後に制度変化とは行為者が互いの利害を取り込む政治的闘いとして記述される。

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松嶋登

高橋勅徳

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